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エンバーマーが悩むこと

更新日:2023年3月24日



こんにちは。


今回はエンバーマーにとって悩ましい「ほくろの毛」について書こうと思います。


エンバーミングの依頼を承るときは、まずは必要な書類をご準備いただいております。

・(エンバーミング)依頼書 2枚

・死亡診断書(死体検案書)のコピー

以上の2点は必要な書類となります。

依頼書の2枚目には、ふくよかにしますか?ヒゲを剃りますか?しみ・そばかすをメイクで隠しますか?等、少し細かいご依頼内容を記入いただく用紙になっています。

あとは、ご生前の写真だったり、着替えさせたい衣装、愛用されていたメイク用品やウィッグ。

そういったものもお持ちいただいて大丈夫です。


故人様と「はじめまして」で始まるエンバーミング。

ご準備いただいた書類と生前の写真、故人様が愛用されていた持ち物を参考に、

故人様がどんな方だったのかを想像しながらエンバーミングを施します。

ご家族に直接お話を伺うときもありますが、ほとんどの場合はご家族に直接お話しを伺うわけではないので、

故人様がどんなお姿で皆さんに会いたいのか、ご家族がどんなお姿で戻ってきてほしいのか、想像力が必要になったりします。


そんな中、お顔にほくろから生えた毛があった場合、私たちエンバーマーは悩める時間を過ごすことになります。

依頼書の2枚目は、少し細かいご依頼内容を記入いただく用紙だと説明しましたが、

ほくろから生えた毛を剃りますか?というような項目はありません…。

ほくろから生えた毛って、縁起のいいものって言われていたりもしますし

故人様やご家族が、そう思われていたかもしれないなと思ったりします。

お預かりした生前の写真をじーっと見て確認してみたり、

ほくろから生えた毛を眺め、毛の長さからすると、ずっと剃らずにきたものだろうなー、

それを私が取ってしまっていいものか、取ってしまったら元へは戻せない…と悩んでしまいます。

そんなことで?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、

そんなことでエンバーマーは悩んでいたりします。


こういうことでエンバーマーが悩んでいると知っている葬祭ディレクターの方は、

ご家族と一緒に依頼書を記入する時に、故人様のお顔やお身体の状態を確認してヒアリングを行ってくれます。

そして、「鼻毛を整える」「耳毛を整える」等と依頼書の備考欄に書いてきてくださいます。


こんなにじっと顔をみたことないわ…なんておっしゃる方もいらっしゃいますが、

エンバーミングのご依頼の際は、じーっと故人様の顔を見てみてくださいね。




それではまた、お会いしましょう。

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