こんにちは。
2021年もわずかとなりましたね。
今年1年、どのような1年だったのかをぼんやりと振り返ったりする時期ですね。
皆さまにとって、2021年はどのような1年でしたか?
私は、この1年、人とのかかわりが少なかったように思います。
意図してのことではないのですが、振り返ってみてそうなっていたなと、
私にとってはエネルギーチャージの1年だったのではないかと思いました。
そんな振り返りをしていると、これまで関わったご家族のことも思い出します。
直接お会いしたご家族、そしてそうでないご家族のことも思い出します。
数年前、こんなことがありました。
警察署へ同行して、エンバーミングができる状態なのか確認してほしいという
依頼が入りました。
お亡くなりになった方は、火事にあい亡くなったとのこと。
警察署へうかがい故人様と対面し、お身体の状態を確認しましたが、
「ここまでなら可能」と考える余地もないほどの状態でした。
その後は納体袋に納められご納棺し、ご家族の元へとお戻りになりました。
私とご家族は直接お会いしていないのですが、私の中には何の提案も出来なかったことが
残り続け、時々 思い出してしまいます。今でも、本当に何も出来なかったのかと考える
こともあります。
私は、大切な方と対面しお別れをすることが、心の折り合いをつける大切なことのひとつだと思っています。
ご家族は故人様と対面し、
「寝てるだけみたい」
「起きてきそう」
「目をパチパチしそうだね」
「目をあけるの我慢してるよね」と、色んな表現で言葉にされます。
その何気ない時間は、あたたかくとても大切で、何度も思い出すことかもしれません。
しかし、大切な方が亡くなったとき、対面が叶う方ばかりではありません。
エンバーミングの技術があっても、それを叶えるのが難しいこともあります。
エンバーミングは、ご家族にあたたかな大切な時間を過ごしてもらう一助を担っていると
思っていたのに……
とエンバーマー自身が落胆するのはおかしな話なのかもしれませんが、
来年も、より多くの方にそんな時間を提供できるように精進していこうと思うのでありました。
2021年も、お世話になりました。ありがとうございました。
来年もどうぞ、よろしくお願いいたします。
それではまた、お会いしましょう。