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エピソード1

更新日:2023年3月24日



こんにちは。


みなさん、少し想像をしてみてください。

あなたは、大切な方が亡くなり、その方と対面されるとき、

どんな表情をしていると思いますか?

大切な方を亡くしたご家族は、どんな表情で対面されると思いますか?


やだやだ。できれば考えたくないことですよねー。

ですので、この話は少し置いておきましょう。



「エンバーミング」という言葉をご存じの方も、ご存じでない方も、

どれだけエンバーミングの説明を受けたとしても、

実際に見たことがないものはイメージしにくく、

不安が完全になくなるということはないと思っています。

不安はあるものの「エンバーミングをしよう」と、大切な方を私たちに託してくださる。

その気持ちを受け、私たちは施術をさせていただきます。


エンバーミングが終わり ご家族のもとへお戻りになったとき、

「きれいになった」「男前になった」という言葉とともに、

ご家族が笑顔で故人様と対面されることがあります。

満面の笑顔、涙を浮かべながら、複雑な表情だけれど、

そこにはご家族のほほえみ、笑顔があります。


お通夜の日、メイク直しにうかがい、よりきれいになった故人様をみたとき、

ご家族がキラキラした瞳に変わる瞬間があります。

そのキラキラした瞳で私のことを見てくださったとき、

その方の気持ちは表情だけで伝わってきました。



えっと、冒頭に何か皆さまに質問をしたような気がしますね。

あなたは、大切な方が亡くなり、その方と対面されるとき、

どんな表情をしていると思いますか?

大切な方を亡くしたご家族は、どんな表情で対面されると思いますか?


悲しい表情、泣いている姿を想像した方が多いのではないでしょうか。

自分で質問をしておいてなんですが、

私も自分自身のことを考えると泣いている私しか思い浮かびませんね。


悲しみの中にあるご家族。

その中でも、あったかい時間、んー 気が緩む時間と言う方が分かりやすいですかね。

そんな時間を過ごすことは、出来事としての「思い出」ではなく、

その空間で感じたことが、なんとなくほんわりと心に残るのではないかと

私は思っています。


そんな手助けができているんだなと、エンバーマー冥利に尽きる瞬間でもあります。


最後に、

大阪で大きな地震がありました。


私が生まれ育った大阪での出来事。心が痛みます。

突然のことで、気が緩む時間なんてないんだろうな、なんて思うと

あらためて「弔う」ことについて考えさせられますね。


地震の被害によりお亡くなりになった方に謹んでお悔やみを申し上げるとともに、

被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。

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