牛渡一帆

2018年7月10日3 分

エンバーマーのメイク道具

最終更新: 2019年12月19日

こんにちは。

エンバーマーの牛渡☆一帆です。

「メイクの心は母心、ぬれば命の泉湧く」

メイクってすごいですよね。

使用する道具や化粧品、メイクのやり方によって人の顔の印象を見違えるほどに七変化させることができてしまいます。

エンバーミングの過程のなかでも、やはり目に見える部分であるメイクというのは重要で、

故人様を最高のお顔にするための最後の仕上げになります。

そんなエンバーミングで使用するメイク道具って、いったいどんなものを使っているのか、

今回はいくつかご紹介したいと思いますが、あくまでわたくしの個人的な主観での説明になりますのであしからず。

さて、いったいどんなものを使っているのかなんて大層な前フリをしておいてなんですが、基本的には何でも使います。

フューネラルメイク専用の化粧品ももちろんあるのですが、その人の状態や肌色、希望する姿に応じて、舞台用コスメからデパコス、プチプラコスメまで使い分けて、ベストな選択をしなければなりません。

フューネラルメイク専用の化粧品の特徴は、代謝がなくなり皮脂の分泌ができない故人様を乾燥から守るために油分が多めに含まれていることと、その人に合った肌色を作るためにカラーバリエーションが絵具ばりにそろっていることです。

基本的には保湿クリームとこの化粧品を混ぜてちょうどよい色合いやノリ具合のものを作ってメイクをするのですが、いやいや、なかなかどうして市販の化粧品でも、いまどきは良いものがいくらでもあります。

市販のファンデーションでなにか使えるものがないか探すとき、まず最優先されるのが色の種類の多さです。

やはり日本で販売されている化粧品は、日本人の生きている女性がメインターゲットなので、明るめの色合いが基本ラインナップになっています。

ですが、我々は男性の方や有色人種の外国人にも血色をつけたり、顔色をよく見せるためにメイクをする場合も多々あります。

次に要求されるのが、ナチュラル感&カバー力。

アザやうっ血、傷跡等の変色部分を出来る限り自然に隠さなければなりません。

コンシーラーやBBクリームも使用することもありますが、実はこのファンデーションとコンシーラーとBBクリームは、成分的にはたいして変わりません。

なので、下手に使い分けて厚塗りになるよりも、色合いの調整だけしてファンデーションのみでカバーしてしまうこともあります。

そしてこれも大事です。 保湿力とくずれにくさ。

エンバーミングをされた場合、ご安置の期間が長くなることが多いです。

もちろん、1週間も2週間も時間が経てば多少のメイクくずれはおきてきてしまうので、途中でメイク直しはさせていただくのですが、出来るだけ故人様を乾燥から守って、キレイな姿でいてもらえるよう、大事なポイントになってきます。

さてここまでの条件を兼ね備えた、牛渡おすすめのファンデーションとは一体!?

―次回へ続く―

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